映画『世界の中心で、愛を叫ぶ』雑考:「セカチューはギャルゲー」言説と乙女ゲーヒロインのデジャヴ

 

セカチューはギャルゲーだ」という言説があるそうです。

つまり、昨今の美少女ゲームに見られるようなベタな純愛物語の文法が、
これでもかというくらい盛り込まれた物語であると。
去年の7月に映画館でこの映画を見た時は、この言説を知らなかったのですが。

昨日テレビ放映があった時、この言説を頭に置きながら流し見していたら、
なるほどねぇ、と納得のいくところが多かったです。

「特にとりえのない少年に、なぜか興味を示す美少女」というお約束な設定に加えて、
ストーリーの節目節目がかなりギャルゲのイベント的。

「なんで帰る方向逆なのに、俺について来たんだ云々」という主人公・サクに対して、
「そんなの決まってるじゃない… サクと、話したかったから(満面の笑み)」 と
ヒロイン・亜紀が返すシーンなど あ、フラグ立ったな って感じですよね。


確かにゲームだったらイベントCG入るところだな!
となるほど納得。


セカチューは女の人よりは男の人の涙腺に来る」という話も、そう考えると当然のことなのかな。
映画館で観たとき、前の座席の中年男性が 過去に何があったのか心配になるくらい すごい勢いで泣いてたし。
昨日に至っては、テレビ見ながら うちの父親が目赤くしてたからなぁ…

男のロマンに訴えかける何かがあるということなのでしょうか。


個人的にはどうかというと、ほどよい良作ではあると思うのですが、
あまりにもお涙頂戴過ぎるようにも感じられ、
共感できるところの少ない映画…という感じです(^^;)

でも、気に入っている部分もあります。
特に良いなぁと思ったのは、主人公たちが住む町の雰囲気。
80年代の田舎町がかもしだすノスタルジックな情緒は、結構好みです。

そして、何よりヒロインを演じる長澤まさみ

透明感があって、無邪気で、それでいて大人びていて、運動も勉強も出来る優等生なヒロインっぷりがたいそう可愛いです。

 

こっちはこっちで、

ときめきメモリアル Girl's Sideのヒロイン(※氷室先生攻略時)みたいだな…!

などと思ったりしました。

 

結局はそんなオチ。

 

 

 

当時絶賛プレイ中でした。