映画『千年女優』感想:賛否あるかもしれない、「人生を支えた恋」の描き方

千年女優 [Blu-ray]

 

千年女優』。

評判を聞いて気軽にレンタルして観たのですが、なかなか、胸に来るものがありました。

ラストの、「だって私、あの人を追いかけてる私が好きなんだもの」がとてもいい。

 

一途な恋というのは 多分に自己陶酔的な色合いを帯びるものだけど、

この映画で語られる主人公の恋は そんな単純なものではなくて。

 

初恋の人を思う気持ちが彼女の生きる力であった、

彼女はそれを支えに75歳まで生ききった、ということが、このセリフに深みを与えている。


このセリフにがっかりさせられた、という評価もあって、それもそれでわからなくもないのですが。
わたしはこの言葉に、自己陶酔、自己愛という言葉では集約しきれないなにかを感じました。

絵、特に彩色が綺麗。虚実入り混じった演出も面白い。

山寺宏一の声も、なかなかに耳に心地よい響き(笑)

 

多少好き嫌いは分かれるかもしれませんが、わたくしとしては結構オススメです。

 

時間が出来たら、同じ今監督の『パーフェクトブルー』と『東京ゴッドファーザーズ』も見たいなぁ。